「No.1の実績を引き継いだパフォーマンスは、新たなビジネスを示唆する。」PC-9801M2

PC-9801M2カタログより
「大容量システムがみちびく、トータルハイパフォーマンス」PC-9801M3
Mモデルは1984年12月に登場したもので、2HDのFDDを搭載しており、M2とM3がラインされた。
Mモデルは、FシリーズのFDDを2HDのものに換えたことが相違点で、メモリも256KBに増量した。これは、ライバルである富士通が2HDのFDDを搭載したFM-16βを発売する情報があったため、対抗上間に合わせで登場させた、ともいわれている。
PC-9801Mのスペック
- CPU
8086-2を5MHz/8MHz切り換えて稼働。
※コプロセッサPC-9801-62(8087)使用可 - ROM
N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。 - メインRAM
256KB。最大640KBまで拡張可。
※メインメモリ256KB中128KBは、PC-9801-02L相当が実装済み。
※メモリを384KBに増設する際は、まずPC-9805Kを使用する事。 - ビデオRAM
192KB。 - テキストRAM
12KB。 - テキスト表示
80文字×25行、80文字×20行、40文字×25行、40文字×20行
※いずれかを選択可。
文字及びグラフィック記号(248種)
文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、カラー8色(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。 - カラーグラフィックス表示(専用高解像度ディスプレイ使用時)
640×400ドット2画面8色表示
640×200ドット4画面8色表示
※いずれか選択。 - モノクログラフィックス表示
640×400ドット16画面
640×200ドット8画面
※いずれか選択 - バックグラウンド
カラー8色指定可 - 画面合成
可(グラフィック、テキスト優先順位設定可) - 漢字表示
文字構成:16×16ドット
文字種類
JIS第一水準漢字2965種
非漢字885種
ユーザー定義文字188種
JIS第二水準漢字3384種オプション(PC-9801-12)
拡張漢字388字オプション(PC-9801-18)
画面構成40文字×20行 - キーボード
(スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続) - シリアルI/F
RS232C仕様準拠 - プリンタI/F
パラレルI/F。セントロニクス社仕様準拠 - マウスI/F
バスマウス仕様 - 内蔵FDD
2HD仕様を内蔵。
M2:2台内蔵
M3:1台内蔵。増設不可 - 外付けFDD外付け用I/F
2HD FD対応。 - HDD
オプション(外付け、I/Fボード別売)。
M3には20MB内蔵済み(SASI。外付け用増設コネクタ付き) - カセット(CMT)
拡張スロット内実装オプション(300ボー/1200ボー) - CRT接続
デジタルCRT/モノクロディスプレイ - ライトペン
PC-8045K相当品使用可 - サウンド
オプション - 拡張スロット
16ビットのCバス。M2は4個のうち空きは3個、M3は3個のうち空きは2個。 - カレンダ時計
月、日、時、分、秒。NiCd電池でバックアップ - サービスコンセント
2個 - 電源
AC100V±10%、50/60Hz - 使用条件
10~30℃,20~80%(但し結露しないこと) - 外寸法
本体:(W)420×(D)345×(H)150㎜
キーボード(W)470×(D)195×(H)38㎜ - 重量
M2本体10kg
M3本体10.9kg
キーボード:1.6kg - 主な添付品
キーボード、モノクロCRTケーブル、電源ケーブル、ケーブルカバー、ユーザーズマニュアル、BASICリファレンスマニュアル、BASICプログラミング入門、BASICリファレンスブック、PC-98H39-4W(K)システムディスク、保証書、お客様登録カード他 - 発売
1984/11
※当時のNECでは、ハードディスク(HDD)を固定ディスク装置と呼んでいた。
Mモデルは間に合わせのモデルチェンジのため、拡張スロットは、M2では4個のうち、1個は増設RAMボードで使っているため3個、M3では3個のうち、1個を増設RAMボードで使っているため空きは2個しかない。
8インチFDDは、本体FDD増設コネクタに接続できるが、FDDによっては別売I/Fボードが必要になることがあるので、要確認のこと。
PC-9801Mラインナップ
- PC-9801M2
FDD×2台内蔵。
価格415,000円 - PC-9801M3FDD×1台。
20MBのHDDを内蔵。
価格838,000円
2HDのFDD、といっても、2HD/2DD両用ではないので、販売店で確かめてからソフトを買わないと対応できないことになる。この問題は、翌1984年にVMモデルが登場して解決している。
PC-9801Mシリーズの発売により、富士通FM-16βにシェアを奪われることはなくとりあえず一息つけた(?)。当時のワープロソフトはジャストシステムの「JS-WORD」と管理工学研究所の「松」がシェア争いをしていた時期でもあった。
寸評:ハードディスクが安くなったら買いたい
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