猪苗代新幹線 埼玉県内の原型鉄塔時代(宮代町)

過去の鉄塔
猪苗代新幹線758号と北鳩線10号の並び

猪苗代新幹線は猪苗代第四水力発電所から鳩ヶ谷変電所間を結んでいましたが、1981年に759号以南は北鳩線に建て替え、その後も変電所への立ち寄りなどで分断されていて、有名無実化している154kv送電線です。

猪苗代新幹線が1950年代後半に新設された北東京変電所に立ち寄ることになったとき、759-1~759-11号が新たに建設されましたが、千代田線の原型スタイルの鉄塔でした。1980年にこの区間も含めて建て替えられ、154kv4回線の北鳩線になりました。現在の猪苗代新幹線の埼玉県内は758号を最後に北鳩線3.4号線10号鉄塔に接続しています。

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原型時代の猪苗代新幹線鉄塔

何回かに分けて建て替えられたり、改造が行われたりした区間がここで取り上げる区間となります。743号~756号間の原型鉄塔については撮影していないので公開することが出来ません。申し訳ありません。

猪苗代新幹線755号

猪苗代新幹線755号(解体確認)

東武動物公園を抜けた南側にある鉄塔。周辺は雑木林だが、現在宅地開発中。2012年頃別位置建て替えで解体確認。

猪苗代新幹線756号改造鉄塔

猪苗代新幹線756号改造後(解体確認)

2005年に行われた東京北線建て替え工事で、757号を東京北線3009号と共架にしたとき、前後の関係で耐張碍子吊りに改造された。最下層部分の胴体部分までは残して、後は腕金もすべて新品に交換された。2012年頃に建て替えられて解体確認。 

猪苗代新幹線756号(改造前)

猪苗代新幹線756号改造前(解体確認)

トクホン工場東側にある鉄塔。2005/12に改造されるまでは原型スタイルだった。改造→建て替えの道を辿ったが、建て替え後は耐張碍子吊りだが腕金の間隔が狭い鉄塔になっている。

猪苗代新幹線757号

猪苗代新幹線757号(解体確認)

大正15年12月、つまり1926年建設とかなり年季が入った鉄塔だった。2006/1建て替えなので、80年以上も現役だった、ということになる。現在東京北線3009号と共架となっている。こうなると、どうして東京北線建設時に共架にしなかったの?という疑問が出てくると思うが、単に考えが及ばなかっただけだと思う。

猪苗代新幹線758号

猪苗代新幹線758号(解体確認)

元はおそらく懸垂鉄塔で、猪苗代新幹線が北東京変電所に立ち寄ることになり、759-1号~759-11号間を建設したときに耐張碍子吊りに改造したと思う。実際に、そのようになっていたからである。因みに、760号は懸垂碍子の鉄塔だった(2連碍子)。2022/8から建て替え工事が始まった。西側に仮設鉄塔を設けて工事が行われているが、休工となっていることが多く、かなりのんびりした建て替え工事となっている。

758号を最後に北鳩線に接続

猪苗代新幹線758号と北鳩線10号の並び

北鳩線は元々猪苗代新幹線の区間で、1号~10号間も元は猪苗代新幹線であり、猪苗代新幹線が北東京変電所に立ち寄るのに新設された全区間千代田線と同じスタイルの4回線鉄塔、759-1号~759-11号間だった。

現在の猪苗代新幹線は北鳩線3.4号線に接続されているが、小山変電所付近でジャンパー解放されているため、逆順送電となっており、幸手市や五霞町への地域供給変電所へ送電する役目、ということになっています。

ここで紹介した755~758号の区間はすべて建て替えられたことになり、埼玉県内からは猪苗代新幹線の原型鉄塔はなくなりました。

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