小北線は元旧猪苗代旧幹線のうち、小山変電所~北東京変電所間で、古河市内はジャンパー解放され通電していない区間があるため、埼玉県内は逆順送電となっています。ここで取り上げるのは、2000年度に建て替え対象となった幸手市内の新旧鉄塔です。
小北線幸手市内建て替え直前の区間
同区間には7基の原型鉄塔がありましたが、建て替え対象は4基で、残り3基は建て替え対象にならず除却されました。
小北線165号

緩いカーブを切っていて、碍子は懸垂型だが横に振ったものとなっている。作業所構築済み。
小北線166号

塗装が荒れて、赤い下地が出ている。建て替え対象から外れ除却。
小北線167号

当初、114kvで建設され、その後、154kv送電となったが、その際上の階層と下の階層のみ腕金を改造した。中の階層は建設当初のまま碍子を交換した。作業所構築済みの画像。
小北線169号

元は懸垂碍子吊りだったが、杉戸高野台駅開設に伴い区画整理事業が行われ、大きく迂回することとなったとき、耐張碍子吊りに改造された。作業所構築が始まったばかりの頃。
小北線の建て替えられた鉄塔は間隔を開けるため高くなった
新鉄塔は鉄塔の間隔を1基開けるため、背の高い鉄塔になっていました。
小北線新163号方面

奧の162号との間隔は建て替え前と変わりなし。
小北線新163号

後ろの162号より高い鉄塔になった。市街地を抜けたところにある。
小北線新165号

まだ作業所は残ったまま。その後、監視カメラとOPGWらしき装置が載せられている。現在はKの前側に圏央道が通っている。
小北線新167号

作業所撤収済みで、真新しい基礎が見える。
小北線新169号

看板類がよく目立つ。幸手市内はここまでとなる。
小北線新169号方面

小北線の原型時代は鉄塔間隔が狭かったが、建て替え後は間隔が開いている。154kvでは標準的な間隔といえる。一番奥に見える170号から2導体になるが、かつては小北線全区間を2導体化する計画でもあったのだろうか。
鉄塔の間隔を開けるためにやたら高い鉄塔に建て替える、というのはいつの間にか常套手段となった感があります。例としては北本市内の東埼玉線、猪苗代新幹線の幸手市内で嵩上げ改造鉄塔の建て替えに見られます。
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